斉藤鉄夫国土交通相は19日の閣議後の記者会見で住宅ローン減税の見直しについて「住宅ローン金利の平均的な水準を勘案し一律に引き下げる一方、従来と同程度の支援規模を確保するため控除期間を延長することを要望している」と明らかにした。2022年度税制改正論議で控除率を現行の1%から0.7%に縮小することを求める。
国交省案では住宅投資の落ち込みを避けるため、控除率の縮小とあわせて控除期間を15年以上に延長するよう求める。借入限度額を4000万円から5000万円に引き上げ、省エネルギー機能などに優れた住宅の購入を促すことも提案している。
現行の住宅ローン減税は住宅購入者の借入残高の1%を上限に所得税などから差し引く。控除期間は通常10年間だが、19年の消費増税に伴い13年間に延ばす特例を設けた。一方、長引く低金利によって控除額がローンの支払利息額を上回る問題が指摘されていた。